お祭りのきもの ノウハウ編

着付けは?

年に1度か2度しかきものを着ないのなら、ご両親や友人知人に着せてもらう手が使えます。
最近では、呉服屋さんでも「ゆかた着付けサービス」をやっていますので、利用してみてもいいでしょう。

しかし、このサイトをご覧になられるくらいの勉強家で向上心強いあなたのことですから、それでは満足されない、ぜひ自分できものの着付けができるようになりたい、ということでしょう。
着付けをマスターするのは、やり方次第で、総額200万円かける人もいれば、タダで教えてもらった上にお金をもらったという人もいます。それらを分ける違いとは何でしょうか? それはズバリ、どこで習い始めるかで決まります。

がんばりやさんのあなたなら、本や着付けビデオをみて独習することもできるかもしれません。しかし、着付けができる人から実際に手ほどきを受けるほうが、はるかに早く覚えられます。私(管理人)自身も、そうしました。

初めてのゆかたを買う際に、親や知り合いなどに相談した方がいいというのは、自らが教えてくれるか、安価で親切に教えてくれる人を知っている可能性が高いからです。


■うるさく言う人との折り合いのつけ方
着物を着始めるようになると、
「着崩れているからなおしてあげよう」
「この場にこの着物、格がおかしい」
などと同席者や通りがかりの人から言われることもあるかもしれません。

冠婚葬祭(余談ですが冠婚葬祭の「祭」はお祭りじゃなくて「法事」の意味です)の場や、お茶会、服装指定のパーティー(ブラックタイ、ホワイトタイ指定など)、祭り関係者など、フォーマルの場では、その場の雰囲気を壊さない装いが必要です。
いわゆる、ドレスコード。これは事前に確認しておくことでトラブルは避けられます。

しかし、お友達や彼氏と夏祭り・花火大会といった、ふつうの祭り見物では、そんなに神経質に着物のきまりにとらわれなくてもいいでしょう。 本やネットで調べられる程度の最小限の知識は頭にいれつつ、楽しめるよう、楽ができるよう、臨機応変に変えていった方が、きもの暮らしが長続きします。

普段着や夏祭りのゆかた姿のときに、もし冒頭のようなことを見知らぬ方から言われたら、一応、
 「ありがとうございます」
といって、指摘した方のメンツを壊さないよう気をつけ、改めるところは改め、わざとやっている場合などでどうしても納得いかない指摘の場合は適当に流しておけばいいでしょう。くれぐれもツッパらないように。(フォーマルな場ではそういう態度はやめましょう)

それでも不安な方は、着物の常識やマナーのたぐいの本を2冊〜5冊ほど買って読んでみてください。お気楽着物派の著者が書くものから、着付け師範や茶道家元といった人が書く本格的なマナー本まで多種多様な傾向の著書がありますので、いろんな本をとりよせると勉強になります。

部分的にはAの本とBの本で微妙に解釈がちがうなんてざら、まるで正反対の方向性が書かれてるなんてこともあるので、どの本でも言われる共通部分をとり、守る必要のあるところだけうまく取り入れるといいかと思います。
「桜の季節に桜の着物は着ない」という、もともとは一個人の美学の問題だったものが、いつのまにか規則やマナーのように言われていたりしますので、注意が必要です。
実際、アウトローほど、身を守るために法律を勉強し熟知しているといいます。楽するためには苦労を惜しんではいけません。

きもの上級者のあなたへ。息子娘や利害関係者ならともかく、他人が「ミニゆかた」を着ようが、腕まくりしていようが、大幅に着崩れてようが、口や手をださないほうが賢明でしょう。その当該者がヘルプを求めない限りは。